今年も芥川賞が発表されました。芥川賞を受賞されたのは黒田夏子さんという年配の方で、素晴らしいと思います。さて芥川賞は芥川龍之介の名前を記念して菊池寛が発案した文学賞ですが、この芥川龍之介は、実は説話文学と深い関わりがあるのです。「藪の中」「歯車」「芋粥」「羅生門」「鼻」など、よく知られた作品は、今昔物語や宇治拾遺物語といった説話文学から題材をとった作品なのです。そのことは、説話文学がいかに国語にとって重要で、役立つ素材であるかを証明していると思います。ことのは国語教室では、小学生には説話文学を、中学生には古典文学を使い、指導しています。特に、小学生の物語に対する読解力を伸ばすには、この説話文学が効果的なのです。

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