2013年は巳年です。他の干支が実名などで呼びますが、なぜ巳年だけ異なるのでしょうか。つまり蛇年ではなく巳年と呼ぶのかということです。ことのは国語教室では、こういう民俗学的な話を時々子どもたちにします。というのも、国語や言葉の文化的背景は非常に重要で、場合によっては学校でも全く教わっていないからです。案の定、この質問には一人の女の子を除いて誰も答えられませんでした。「それって、うわばみのみでしょう!」うわばみというのは、大蛇のことで、説話によく出てくる蛇です。彼女は、その話を読んで覚えていたようです。うわばみのみ、諸説はありますが、「み」とは平安時代ぐらいまで、へびをへみと呼んでいた言葉の名残です。へみ、うわばみ、ですから巳年(みどし)≒蛇年なのです。このように言葉の源を伝えるというのは、子どもたちにとってとても重要なことだと思います。ことのは国語教室が大切にしていることの一つです。

back[1]