京都は古典の舞台です。源氏物語や枕草子、今昔物語に宇治拾遺物語、平家物語に徒然草、方丈記に・・・なかでも私は個人的には、中空の詩人と呼ばれた和泉式部に興味を持っています。

 あらざらむこの世のほかの思ひ出に今ひとたびの逢ふこともがな

 紫式部に「けしからぬかたこそあれ」とも揶揄された情熱的な女性和泉式部、その華やかな恋愛を背景に恋愛の儚さ、人生の儚さを詠った歌です。

 中空にひとりありあけの月を見てのこるくまなく身をぞ知りぬる

 恋愛を重ねた和泉式部は、晩年、尼となり誠心院(誓願寺の一坊:京都市)で過ごしました。のちに歌舞の菩薩として知られるようになりました。謡曲「誓願寺」は、とても有名です。

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